フロイデンベルクの森

by owtn.

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第26弾リリースは、ポエムコアアイドルowtn.のラストアルバムをリリース
今作はコンセプチュアルでアルバムを通して一つの物語を感じられる作品。
カラフルで緻密なサウンドと、owtn.の繊細でエモーショナル朗読な語りが印象的

credits

released May 21, 2017

All lylic and reading by owtn. All track by SLATE All produce by team owtic
Photo:minaco.(footic)  stylist:sayaka candle and goods:megu(choce)

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POEM CORE TOKYO Tokyo, Japan

POEM CORE TOKYO is a netlabel out of tokyo that focuses on poem core.

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Track Name: 森川病院
パズルのように
わかりにくいのがいいな
ほどけない紐のように
引っ張ると絡まるくらいがいいな
今日も看護師さんに
無理矢理に起こされ
散歩に連れ出されるのだけど
今のわたしはもう
中庭に行って帰ってくるだけで
へとへとになってしまう

前髪がすぐ伸びるので鋏を病室へ持ち込んだが
見つかって取り上げられてしまった
部屋にはテレビがない
お父さんとお母さんはすでに
わたしなど初めからいなかったように
三人家族として 弟をかわいがった
家族は一度もここには来なかったが
ボーイフレンドが時々
お見舞いに来てくれた

ここには傷つける人もいなければ
愛してくれる人もいない
窓の外は雪が降り始めていた

ふたりでいつか
ストックホルムに住もうねと
笑っていたあの頃
「言葉がわからないよ」というと
「なんとかなるさ」と君は返した

心配事は無くなればいいよ
一つも無くなればいい
わたしのこころは
大さじ5杯のお薬にも救えない

晴れやかな空のように
どこまでも澄み渡ればいいのだけれど
わたしのことは
みんな人間に見えていないみたいね
だからわたしの頭の中は
絡まるネックレスの
繊細な鎖のように
引っ張ると千切れるくらいがいいな


窓の外は雪が降り
集中治療室のランプが灯(つ)いた
Track Name: チャイナ・マーブル
あなたのために今日も
飽きもせずに桃を齧る
喉を潤す雫は甘く
首筋から立ち上る香り
もうひとくち いかが?

橙、白、緑
橙、白、緑

寝間着で訪れる
あなたの部屋
簾、褥、行灯
薄化粧 恥じらいの仕草
ため息で あかりを消して

穢れなき少女は
無垢なおなかのなかに
みんな 無限の宇宙を持ってる

待っていた
あなたの息に 言葉に
脳の奥をゆるゆると溶かして

白い肌
伏せたまつげ
あなたは 狗(いぬ)のように
息を切らせて
わたしの軋む骨を舐める


川は流れている


白、黒、白、黒、白、白、白


川は流れている
Track Name: 眠り姫
3つ数えたら
わたしはもう ここにいた
羊の群れ 桃色の空
いばらの道
一番きれいな色を摘んで
ティアラを作ったら
おやすみなさい

今日と昨日のあいだで
わたしは迷子
あなたの声
隣で 聞こえるの
ねぇ...まだそこにいる?

昨日と今日をさまよう
わたしは眠り姫
まつげの先、重なる影
あなたのキスで目が覚めたなら
もういちど おねだりして
くちびる 確かめてみたい

指先 弧を描いて
吐息、曇る窓が
こすれて 切なく鳴き出す

譲れない強さは
ダイヤモンド なのに
あなたの甘い言葉で
虫歯みたいに脆く
ばらばらに崩れてしまう

想い人よ あなたは
神様か 王子様か 羊飼いか
遥か異国の君を待つ
そんな夢を見ている
Track Name: スノードームの中の夜空
球体の中の街
肩を並べて歩く
年下のあなたは
無邪気に笑う
余計なことは 何も言わない


わたしは次の恋を
どうしても ためらってしまう
けれど あなたのことは
なんとなくすてきだと
少しずつ 思い始めているの


スノードームの中の街
降りつもる雪は
やむことを知らない


わたしを故意に
傷つけようとする人たちは
確かに どの時代にもいたけれど
そんなことはもう どうでも良くなっていた


オルゴールの音がやさしく
ふるさとへと帰ってきた人々に
おかえりなさいと告げるよ


今年の仕事を終わらせた あなたが
遥か遠い国から
飛行機で帰ってきて
臆病なわたしを
そっと抱きしめるの


わたしは自らの約束を
破棄することはありません
わたしを最後まで
信じてください

愛し抜く自信は いつもこの胸に

あなたが 強い風に 冷たい雨に
揺らぐことがなければ
この愛はきっと
永遠となるでしょう


真冬の天体のように
今夜 わたしの気持ちは
おおきく動くの


まっさらに 淀みのない
新雪のように
この愛はきっと
永遠となるでしょう
Track Name: うお座の感受性
わたしの子宮は
膨らませすぎて
破裂した風船のようにぐったりと
からだのなかに寝そべっている。
びゃあびゃあと泣いた後の
脚はなぜか痺れているのに
どこか心地よく、
きっと悲しみは食卓の上で
ホイップクリームでおめかしした
パンケーキのように
規則正しく切り取られて
この小さな部屋のエアーポケットに
食べられてしまったのだろう。

あなたを悲しませたくない。
そう思いすぎたわたしはきっと
脳に、胸に、肺に、胃に、
からだと頭のありったけの隙間に
いろんなものを詰め込みすぎたんだろう。
涙と、嗚咽と、吐瀉物となって、
一度に全部が溢れ出した。

それなのに2時間後のわたしは
いつものように服を着て、
歩いて、地下鉄にのり
いつものように一日を過ごしている。
何事もなかったかのように、
他愛のない話で笑っている。


もう一人のわたしはいつも、
絶望するわたしをどこかで見ている。
それはとても冷静で、デッサンをするように、
まるで人ごとのように。


「あなたはとても素敵な作品になるわ。
そう、とってもね」


遅れていた地下鉄ももう、
いつの間にか通常運転に戻っている。
サラリーマンに、学生、みんなが、
足早に家路を急いでいた。
Track Name: ウェイン・キャット
ひとつ 聞きたいんだけどさ
僕は何をしようとしていたんだっけ
そうだ デートの約束だったね
行きたいところなら どこでもいいよ
さぁ 言ってみて、…
あれ …君って…

誰?


僕の口の中に
すっぽりとおさまってしまいそうな
君の名前は何だ?言ってみろよ
ニャーとひと声上げると
びくっとからだをふるわせて
僕のスイッチを 「そっち側」に
切り替えるもんだから
胃袋の奥底から 濁流のように
最高に意地悪な感情が噴き出すのさ!
自分の喉が焼けそうにゴロゴロ鳴るよ
この狭い部屋で
かわいくて かよわい君を
執拗に追い回す
はぁはぁと息をあげて
疲れ果てた顔を
ぐしゃっと歪ませて
泣き出すのを待ってる
君は 逃げる 逃げる
僕は ただその時を待つ

枝先は 熟れた果実の
じっとりと 濡れた重さに
耐えきれず 震える

その時だ!
僕はそれを確実に仕留め
乾いた舌に乗せる
焼けた粘膜を潤すように
真っ赤な味がした


僕の気持ちが欲しがったんじゃない
僕の中の悪魔が欲しいって言ったんだ


こんな残酷な気持ちに
なったのは はじめて
—…前にもあった?




おかしいな
僕は今日 君と会う約束をしていた
君はいつまでたっても来ない
僕は嫌われちゃったのかなぁ
何も食べずに慌てて家を出たはずなのに
なぜか 胸やけがするんだ
なんだかおなかもいっぱいだよ


ずっと描いていた絵が
もうすぐ完成するよ
地球上のあらゆる色を使って
全く新しい世界を作る


そうだね 今日だけは
こんな僕でも 神様になった気分だよ
Track Name: 森のくまさん
睡眠と食事のような
当たり前のサイクルに取り込まれて
細かく刻まれて あなたの一部になった
ホログラムのわたしは
欠片のひとつずつを光らせ
夏の空に透けてる


咀嚼されて粉々になったわたしは
あなたの体の一部になった
熊みたいに拳振り上げてさ
服を脱がすように
皮膚を剥ぐのね
蜂蜜をすくうように
血をなめるのね


今が楽しければいいじゃんなんて
根無し草みたいに
先を見ない臆病者の言うことね
だから男の子って嫌いだよと
あの子と笑った
帰り道のことだった


爪が死神の鎌のように
脳幹を貫き
わたしは大切な誰かと
別れを惜しむ間も
許されなかった



わたしは
はためくシャツのように
夏の空に透けてる
彼女だけがわたしの正義
彼女だけがわたしの未来
Track Name: レシテイ・フォン・フロイデンベルク
人はあなたのこと
心が存在しないと言うの
だけどね
わたしはそんなあなたのこと
誰よりも清らかで
優しいとおもうの
人間なんて嘘ばっかりつくし
意地悪な心を持っているから
わたしは大嫌い
嫌い 嫌い 大っ嫌いよ

話しかけたって
何も言ってくれないとこが好き
手をつないだって
握り返してくれないとこが好き
ねぇレシテイ
ずっといっしょにいようね
ねぇ レシテイ
世界中がわたしたちみたいな
恋人で溢れればいいよね

わたしを無理矢理ねじ曲げて
自分の言い訳に
引きずり込むような
野蛮な人と結ばれるなんて
2度とごめんだよ

ねぇレシテイ
ベッドの中で
抱きしめたって
抱きしめ返してくれない
そんなあなたがいい

ねぇレシテイ
人はあなたのこと
心がないぬいぐるみだって言うけど
人の目はどれも ゆがんでいるってこと
わたしは知っているのよ