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POEM TAPE VOL​.​1

by BOOL

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1.
行って参ります、丸木田社長、稲荷専務  ツン太郎兄さまは片足をあげて 元気よく弊社を出発した 弊社は会社と行っても 段ボールをビニールテープで溶接した簡素なものだ 今回の商談は社運が、かかった重要なものだった 大手外資系企業 デリンジャー エスケープ プリンとの取引だ でも心配いりません ツン太郎兄さまは、弊社が誇る トップ営業マン 弊社の新商品「ユビ棒」のプレゼンテーションが今日の目的 蒲田シティーにそびえる 地上150階の巨大ビルディング「イカタワー」 デリンジャー エスケープ プリンはその50層より上に支社を構えている 会議室に通された ツン太郎兄さま デリンジャー エスケープ プリンの担当者と早速 名刺交換が行われ、ツン太郎兄さまによる新商品プレゼンが始まる みなさんも休日にはピクニックに行かれることがあると思いますが こんなケースに出くわしたことはありませんか 人を引き込むツン太郎兄さまの巧みな話術が開始された この時点でもうツン太郎兄さまは、素っ裸である 葉っぱの上に芋虫がのってる 触ってみたい でも 気持ち悪い でも触ってみたい そんなとき 弊社が開発いたしました 「ユビ棒」があったらすべて解決します そう言って、ツン太郎兄さまは、真っ赤ボストンバックから 「ユビ棒」を取り出しました 途端に デリンジャー エスケープ プリンの社員達がざわつく ツン太郎兄さまが、取り出したそれはどう見ても 味噌のついたキュウリだったのです さすがのツン太郎兄さまも、額に汗がにじみました 本当の「ユビ棒」は社内にどうやら置いて来てしまい 代わりに夕食のキュウリを持ち出して来てしまったのです こんな大失態、やらかしってしまったら もう 退職しか道はありません つん太郎兄さまはその日かぎりで 弊社を退職いたしました 自主退社でした それでも、つん太郎兄さまの人生は続いていく訳で 次の働き口を見つけなくてはなりません つん太郎兄さまは今年で37歳 ここで大きな決断をします 今までの営業職の経験を捨て 新たな職種で 心機一転キャリアをスタートさせようとしたのです     「回転」 それがつん太郎兄さまが 新たにお選びになった職種でございます もにゃ夫は寝込んでる 昼間から 大人が大人に毎日怒られる その末に待っていたのは 無職という決断だった だが現実には 4ヶ月後に 貯金は底をつくだろう もにゃ夫はその恐怖を忘れるために 寝込んでいるのだ もうすぐ、女神プニリンが もにゃ夫の頭で生まれるだろう 泥のついたよじり棒を 芋焼酎で洗い流し 焼き飯をかっこむ あとは地球に 大の字になって 寝るだけ とはいかず ポッケにしまいこんだ エロラノベを読みふける闇 「ポエムとカルト」と記された のぼり旗を掲げたゆでちゃん46歳が 企業に面接を受けに来た 当然ブリーフ一枚で 面接官は、ゆでちゃんの外面ではなく 内面をみて判断してほしいものだ ふにゃおは、社員だ バイトの女子大生には 自分は、ケルト民話に詳しいと 話してる ふにゃおの住んでいるマンション は2DKだ 必要な書類は全てデータ化しているため驚く程、簡素だ ただ、雑誌「クリーム」だけは データ化していない ふにゃおの目は正しく歪んでいる ぴくちゃんは、緑の歯ブラシ をお手てに握って空をみてる 先生はぴくちゃんに何を見ているの? と問いかけました 宇宙だよ  宇宙には、いっぱいお餅があるんだよ 52歳のぴくちゃんは  歪な表情で答え するすると服を脱ぎ出し そのまま地底へダイブしたのです 教室内で 「僕たちの猫」 という作文を朗読している 勇太郎くんは 52歳でブリーフ姿 いつから僕らと共に授業を 受けているのか忘れました ただ、勇太郎くんは僕らの クラスにはいなくてはならない 大切な仲間です ちなみに僕は54歳、全裸です 地区の体育祭にて 金メダルをつけて表彰台にあがる ゆでちゃん に嫉妬の目を向ける男 飴太郎だ 彼は真っ暗な自室に戻り マイクロフォンとイチモツを交互に握る 俺の買ったパンが 無くなってるな!! ゆで彦袴田は 国際空港のベンチに パンを2年放置していたのだ 終電まで工場で働き 帰りの電車で エロライトノベルを読む 勿論、表紙カバーは村上春樹に差し替えて 休日はブリーフ一枚で 1人森に入る うまい空気を吸うために 金曜の夜は 「パミュっ」と呟き クラブで踊る そういう中で生まれる ポエムコアはイカの 香ばしい香りがするんだ 薄汚い犬が吠え 道化師がラッパを吹き鳴らす 霧の街 蒲田シティーの朝 いつもと変わらない光景 つん太郎兄さまは ブラックレザー上下にグラサン 赤いボストンバックを肩に引っかけ  駅前の噴水脇でコークを飲み干す 前職退職後、二週間が経つが一向に、光は見えない つん太郎兄さまの希望職種「回転」は広大であるはずの ネットの海にも存在しなかったのだ そういうことであれば 答えはストリートにあるはずだ つん太郎兄さまは一日中 こうしてストリートに立ち 情報をかぎ回る 「街は呼吸している」  つん太郎兄さまの口から自然にそんな言葉が飛び出した 今まで、忘れていたストリートの感性が戻ってきたのだ 路上のディストーションをトラックに 黒く尖ったポエムを刻み込む その日から溢れ出る言葉が止まらなかった さらに2週間後、つん太郎兄さまは、変わらずに 本日も路上にポエムを刻み込む そんなつん太郎兄さまの行為を人々は いつしかこう呼ぶようになったのだ  ポエムロック それは全身黒ずくめの、ずる剥け男が「回転」を求めた末に辿り着いた答え 今ここにネット発ではない、新たな表現形態が生まれたのだ 闇の先に待っているのは 光ではない もっと美しい闇だ 飴太郎はその日から ハンバーガージョニーと名乗り ネットに自身の音楽を発表するようになる ゆでちゃんという 初老の男が 全裸で旅を続けてるようね 子供の運動会で必至に撮影 するゆでちゃん 部下のミスのフォローは忘れない ゆでちゃん 少年野球のコーチ2年目、地区大会優勝 記念にメンバー全員をファミレスに連れて行くゆでちゃん 闇の中 全裸でラッパを吹くゆでちゃん そんな、ゆでちゃんを誰が 責められるというのだ 女の子と手を繋いで 街を歩くのも 一日中ネットを見てセカイ を知った気になるにも 僕らの世代はフラットなんだよ と、52歳のじじいが 全裸で叫ぶ 闇は開かれているのだ ベンベロ君は パクチーの人形を 窓から投げた 窓の外では Vaporwaveオンリーの 野外フェスが地鳴りを あげていた ふにふにくんは ポテトをミシンの上に 置いたことを忘れ セミナーに行ってしまいました。 帰ってくると14歳のTバック グラビアアイドル、ミミナが ショットガンを構えて笑っている ランチに誘うべきか... ふにふにくんはベロをベロンと出して 試しにおどけてみた 僕は 仕事で、タニシを抱えてる 明日 宇宙に行ける機体 を姉さんに作ってもらうんだ ガリガリだが 相撲の強い あねのりさん あねのりさんは 夜風にふかれながら 温めた豆腐をかっこむ 無論、ガリガリ全裸である あたし アリサ速水 ドイツからわざわざ戻って 来たのは ゆでちゃんという 男に会うためよ 彼が本物か確かめたいの 甘えんぼの ゆでちゃんは 木の枝にも甘えている プロジェクトリーダーである ゆでちゃんが示した リカバリープランは メンバー全員ブリーフ一枚で 竹馬に乗ることだった キングクリムゾンのジャケット のような表情で 晩餐会に現れた ゆでちゃん 甲高い声で コンゴを叩きまくる ゆでちゃん 戯言シリーズの主人公の ような言い回しで 周囲をイラつかせる ゆでちゃんは 童貞中年だ 悪魔と契約して フラワーロックを手に入れた ゆでちゃん ゆでちゃんほど ランドセルが似合う 中年男性はいないね 猫目のゆでちゃん 棒を持って徘徊する深夜 ゆでちゃん モニャモン 飴太郎 月灯りに照らされ 境内の前で 全裸立ち小便をかます ゆでちゃん 意外とドロップキックの 打点が高い ゆでちゃん 青い髪の ゆでちゃん シーパンク ゆでちゃん やつは侍じゃない ゆでちゃんだ 赤い絨毯が敷かれた薄暗い廊下 を僕はひたすら歩き回っている 何処かの古い洋館であることは確かだ 窓は無い 各部屋の扉は鍵がかけられ開かない 角を曲がることはあるが、道は一本道 進んでいるのか、同じ道を何度も 回っているのか分からない 一週間 一ヶ月 一年 いや10年 どれだけこうしているのかも定かじゃない 普通この状況なら発狂してもおかしくないだろう でも僕が発狂しないでいられるのは この携帯端末のおかげだ どういう訳かバッテリーは切れずに稼働し ネットも繋がる 世間のニュースから、アニメ、ドラマ、音楽、エロ動画 大体の情報は手に入る ポイッターやフニフニ動画、ペースブックの利用も出来るので それほど孤独は感じない この状況に疑問はもっているが、このままで良い気もする そんなとき奴は現れた 黄色い悪魔 モニャモンだ モニャモン 「飴太郎くん 突然の報告だけど 今この館の、全ての扉 のロックが解除されたんだ 君は好きな扉を開けて、君自身が物語を進めるんだ もう傍観することには飽きただろ」 飴太郎 「僕は僕自身で何かを作ろうとは思わない  こうしてイロトリドリな愉快な情報を見て、たまにその感想を  ポイッターに書き込めれば満足なんだ」 モニャモン 「君の好きそうな物語は紹介できるよ。   君1人だけ、女子校に入学を許され、ツンデレ幼なじみ  変態性生徒会長、ヤンデレ魔法使い少女に囲まれる   家では不思議系ツインテールの妹が待っている  というのはどうかな」 飴太郎 「僕は自分がライトノベルの主人公になんてなるつもりはないよ  誰かに神の視点で見られているなんて反吐がでるからね  その扉に入るということはそういうことなんだろ」   モニャモン 「じゃあ君はずっとこうしてここを歩き続けているつもりなのかい」 飴太郎 「許されるのあれば」 モニャモン 「残念だけど 無理だよ」 飴太郎 「何故だい」 モニャモン 「もうすぐ日が開ける 月曜日になるんだよ」 飴太郎 「月曜日・・・」 廊下の四方が、紙のサイコロの立方体が展開される 開かれ、隙間から光が漏れる 非情にも光が闇を飲み込んでいく 現実と芸術 ポエムの翼 タコの吸盤 スケベ椅子の逆襲 飴太郎は工場に向かうバスの中にいる 誰にも傍観されない物語は続くのだ

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※こちらからフリーでダウンロード出来ます。
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box.yahoo.co.jp/guest/viewer?sid=box-l-pjbhq23wgi2tysv45lfxlu2nju-1001&uniqid=cd7f6edd-6488-4e07-86bd-43f870b46a1a&viewtype=detail

POEM CORE TOKYO第10弾リリースは、POEM TAPE(ポエムテープ)だ。
ざっくり言うと、ヒップホップで言うビートテープ、がラップの入っていないインスト音源と捉えるなら、ポエムテープはトラックの入っていないポエムの朗読だけの音源である。
2014年のポエムコアシーンは、このポエムテープの存在が重要なタームに入って来ている
トラックメイカーはこの、ポエムテープのポエム音源と自身が作ったとトラックをMIXしてポエムコアの曲を完成させることができる。
つまり、音楽トラックの制作が出来ないポエマーでもポエムコアムーブメントに参加が出来、トラックメイカーは自分でポエムを朗読しなくてポエムコアが作れるのだ。

今年3月にはこのポエムテープ音源を使用して作られた楽曲を収録したコンピ『POEM TAPE VOL.1 REMIX』をリリース予定です
このポエムテープ音源を、自身のトラックとMIXして制作したポエムコア音源を募集しています。音源は全部使用しても、一部を抜き出して
使用しても自由です。完成楽曲が出来たら
poemcoretokyo@gmail.com
まで連絡してください 応募締め切りは2月末まで

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released January 26, 2014

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POEM CORE TOKYO Tokyo, Japan

POEM CORE TOKYO is a netlabel out of tokyo that focuses on poem core.

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